飛行機のなかの、いちばん贅沢な時間。

私は海外旅行が大好きだ。年に1回は5日以上の旅行に出かけている。
その理由はもちろんいろいろだ。
海外が好きだとか、
海外でご飯を食べたいとか、
見たことのない景色を見たいとか、
圧倒されるような大自然に癒やされたいとか…
でも、一番大きな理由は、意外にも「飛行機に乗れること」だ。
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飛行機に乗るまでの時間はいつだって高揚する。
いつもは絶対に待ち合わせギリギリに到着する私も、
(特に搭乗締切に関しては)圧倒的パンクチュアルさを誇る飛行機を前にすると、
流石にいくらか余裕を持って空港に到着する。
毎度、荷物の重量との戦いとなる空港カウンターを抜け、
最初に取り掛かること、それは『最後の晩餐』だ。
海外に到着する前に、空港で食べるご飯は格別だ。
「もしかしたら最後のご飯になるかもしれない…」という思いがよぎるからかもしれない。
更にちょっと余裕があるときには、飛行場のデッキまで出向く。
さまざまな旅行会社の飛行機が飛ぶたびに歓声を上げる(そして数分で飽きる)。
そうやって飛行機まで士気を高めていくのだ。
飛行機の搭乗口まで向かう道も、不思議とワクワクする。
(そして、いつもLCCに乗っちゃうので、大抵搭乗口が遠い)
(免税店やカフェなどが並ぶ空港が楽しすぎて、いつも搭乗がギリギリになってしまうのはご愛嬌)
ここからが本番だ。ついに離陸。飛行機が轟音を立て、ふわり、と浮く。
絶妙な緊張感のなかで、自らの身体の傾きを感じる。
私が求めているのはここからだ。
・旅行先の美味しい食事を探すもよし、
・旅行先の挨拶を覚えるもよし、
・積んでいる本を読むもよし、
・観たくもない映画を観るもよし、
・突如として仕事するもよし、
・疲れて寝るもよし、
着陸までの時間は完全に私の時間だ。
外界から遮断されて、こんなにも、自分の自由な時間を持てる感覚は、
世界中のどこに行っても味わうことが出来ない。
時差がある目的地であればなおのことだ、
一瞬で夜が過ぎ去り朝が来る感覚も、地上にいたら絶対に味わえない。
そりゃ、旅行中だって楽しいことはいっぱいある(し、そのために旅行はするのだ)が、
私にとっては、実は飛行機のなかほど、自由で楽しくてワクワクするものはないのだ。