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手作り菓子が口へ運ばれる

手作り菓子が口へ運ばれる

隣りの県に住む娘が、時々親である私の家に帰ってくる。比較的近くに仲の良い友だちが住んでいて、その友にも会いに行く。

友だちのTさんは友人、知り合いやネットで呼びかけて、自宅でバーベキュー、持ち寄り昼食会などを開いたり、金継ぎを教えたり、味噌作りをしたり、積極的に様々なことを展開している活動的な女性である。さらに、料理も好きで珍しい食材でいろいろな料理を作っている。物を無駄にすることなく、祖母が送ってくれる柑橘類の皮で美味しくジャムなども作る。若い人としては貴重な存在だと感心する。親の私も時々招待されて、Tさん宅にお邪魔してご馳走になる。

彼女はお菓子作りも好きで、いろいろと工夫して作ってくれてはプレゼントしてくださり、そのご相伴にあずかるばかり。さらに素敵なことに、彼女の友だちや参加した人からの贈り物も、おすそ分けしてもらうようになった。例えば、化学物質を一切使用せず、人参、ほうれん草などの野菜、どんぐり粉・菜種油・有機豆乳などを使った、少し珍しく美味しいクッキー。少し焼きすぎたり、形がきちんとしていないクッキーは売り物にならずと持参して、参加者皆さんにくださるそう。職人気質の典型のような、立派なポリシーを持ったその人に、その場に居合わせた全ての人が驚愕するという。

そのように、彼女が作ってくれた、料理や健康によいお菓子など、普通は口にできない食べ物を頂いて、私はこんな幸せなことはないと、感謝ばかりしているのである。

この記事を書いた人

松原紫穂

文章を書くことが好きなだけで、決して上手くはない。昨年7月~エッセイを真面目に書き始めた。書ける内容の募集があれば、挑戦していきたい。指摘をしてくださる方がいるといいと思います。