やっぱりこの味じゃのう、ぶち美味いわぁ
生活をしていくうえで欠かせないのは毎日のご飯である。
我が家は妻と私の二人暮らし、結婚してしばらくは妻が台所に立っていたが、色々あって今は私が料理を担当している。
忙しい毎日の中でそれほど凝った料理を作る気力も時間もないが、こだわっていることがあるとすれば調味料である。
基本的な醤油や味噌、塩、酒、みりんといった和食のさしすせそに関連する調味料は、なるべく自然に近い地元産の物を使っている。
醤油は塩と大豆と小麦だけを使った天然醸造の逸品、私の住んでいる地域の醤油は甘口が多いのだがこの醤油はキリっとした男前の味である。
以前は有名メーカーの安い醤油を使っていたのだがもう戻れない。
味噌も地元の農産物加工所の婦人部が冬場に仕込む合わせ味噌を愛用している。
この味噌も地元産の米と大豆、麦を使って作られる天然無添加のとても美味しい物である。
酒は地元で醸された純米酒を愛用している。 歴史のある酒蔵で開業して先日200年を迎えた。
いいお酒を料理に使うなんてもったいないと思われる方もいるかもしれないが、美味しい料理を作るのにはいいお酒が欠かせないのである。
もちろん、みりんも地元産の本みりんを使っている。
このように調味料にこだわるのはひとえに美味しいご飯を作りたいからであり、基本の調味料がしっかりしていれば味付けがビタリビタリと決まるので大変楽なのだ。
大手メーカーの大量生産品も手軽に使えるという利点もあるが、一度調味料の沼にはまるともう抜け出すことは難しい。
どうしても地元にこだわっているわけでもないが、いつの間にか自分なりのこだわりも生まれてきた。
問題はコスト面だが、醤油も一瓶買えば余裕で二か月くらいもつし、味噌だってそんなに減りはしない。
むしろ素材の味がしっかりしているので薄味に仕立て上げてもばっちり美味しい料理が出来上がる。
私が少しだけ贅沢している「ちょっといいこと」は調味料である。
ちなみに、妻は私が調味料にお金をかけていることを知らない。
だってばれたら怖いんですもの…
これからもこっそりとこの贅沢を続けていきたいな。
おっと夕飯の支度の時間だ、今日は何を食べようかな。
料理って、楽しいですよね。